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商品の特長をコンセプトに集約、世界観で魅力を伝える

地域経済の活性化に貢献するため、町のパティスリーと協力して商品企画をされていた栗東商工会・企業支援課様。プロジェクトチームでアイデアを出し合い、商品開発を進めておられました。

私たちにご相談をいただいたのは、試作を重ねて商品の輪郭が見えてきた頃。ようやくカタチになったアイデアを、どのように看板商品にしていくか。商品の見せ方や販売戦略のお悩みを伺うなかで、商品化までをトータルプロデュースさせていただくことになりました。

ターゲットや特長は「コンセプト」に集約

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企画されていた商品は、米粉でつくられたグルテンフリーの焼き菓子。バターは使わず、ブラウンシュガーを使用した身体に優しいスイーツです。また発酵食品と地元産フルーツを組み合わせた2種のフレーバーを展開。女性を意識したヘルシーなスイーツを目指されていました。

健康的で、美味しく、またトレンドにも敏感。どの特長からも「他とは違う魅力的な商品をつくりたい」という思いが伝わってきます。しかし、全ての要素を詰め込んでも、消費者に魅力を伝えることはできません。魅力を認知してもらうには、訴求ポイントを1メッセージに絞る必要があります。そこで、たくさんの特長を「美と健康」という商品コンセプトに集約。

レッドオーシャンと言われるスイーツ市場。競合となるは、有名スイーツ店や手軽に変えるコンビニスイーツ。お客様から選ばれる存在になるには、差別化戦略が必須です。商品化に向けて、販路や市場を意識した販売戦略の策定からスタートしました。

商品価値と収益性を両立する商品戦略

ゆくゆくは全国に販路を拡げたい――。構想はあるものの、リソースが限られるスタート期。受注生産が可能なネットショップを中心に、小売店への卸販売へ。段階的に販路を広げるプランをご提案しました。

事業を拡大させていくためにも、商品の収益性は重要なポイント。どんな販売チャネル、売り方であっても、利益を出せる価格設定をしなければなりません。オンライン販売にかかるコストや小売店への卸価格を想定。試算してみたところ、想定していた価格では利益が残らないことが判明。当初の予定より販売価格を高めに設定することになりました。

しかし、価格に見合う商品でなければ、消費者に手に取ってもらえません。そこでブラウンシュガーを希少価値の高い喜界島産の黒砂糖に変更。原価は多少上がるものの、コンセプトに沿った特長がはっきりと伝えられ、消費者にとって商品の価値が明確になりました。

価格・商品・コンセプトをそれぞれ個別に考えるのではなく、企業と消費者、両方の視点で商品を捉えることで、それらが一致した「価格に見合う魅力的な商品」がつくられるのです。

世界観をつくって付加価値を高める

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こうして完成した商品が「~こころとカラダにご褒美を~ Go how be ?」。商品名に添えられたキャッチフレーズと、「ご・ほー・び」に聞こえるネーミングが、ちょっと贅沢な品質や、スイーツなのに罪悪感なく楽しめるヘルシーなイメージをつくっています。

8時、12時、15時を指す時計をモチーフにしたロゴには「朝食や昼食、午後の休憩時のお供に」という意図を込めました。手土産にもなる洗練されたパッケージデザインに仕上げました。

原料へのこだわりは、商品に添えた小さなリーフレットで紹介することに。こだわりを深く伝えるのは、商品を手に取り、体験してもらえてからの方が効果的。消費者との接点を線で捉え、シーンに応じた手法で商品の魅力を発信します。

販売戦略とコンセプトに基づいたデザインで付加価値を高める。ビジュアルや語感を通して商品の魅力を表現。一貫した世界観を構築することも「ビジネスを捉えたデザイン」の一部です。

まとめ

ご相談から約半年後には、販売できる段階へと前進した栗東商工会様の商品開発プロジェクト。「美と健康」というコンセプトを軸に設定。顧客の心を掴む魅力的な商品が完成しました。商品開発・戦略構築・デザインを繋げて考えることが商品化を加速させたポイントです。

企業と消費者、両方の視点から「商品価値」を構築し、市場で選ばれる存在となる。戦略的に作り込まれた商品は、事業成長を支える強固な基盤となるのです。

私たちは「中小企業の企画部を代行する」をミッションに掲げ、お客様のビジネス全体をデザインするデザイン会社です。ビジネスの舵取りをする人が抱える課題解決のヒントを提供する場として、noteを公開しています。